Y邸は日本の蔵 をイメージして外観 (立面)を、御提案させていただきました。
Y邸の敷地間口(正面の道に面してる長さ)が5メートルと狭かったために、
どうしても 軒 が出せなかったからです。
どうせ出せないなら、そのマイナス条件をプラスに転じさせるデザインを考えようとのスタートから
日本伝統の美しさを持つ 蔵 のイメージで御提案させて頂くことになりました。
ただ、いくらイメージと言っても、やはり伝統あるものには難しい施工性も必要とされます。
たとえば屋根は直線の山型では無く、微妙に曲線にしてあったりします。
現在の住宅ではほとんど求めなれる事の無くなった作業を大工さんも、瓦屋さんも、左官屋さんも
丁寧に施工してくれました。
松家工房は日本の伝統の美しいデザイン、日本の風土にあった建築の考え方や受け継がれる技術を
少しでも活かしながら、現代のライフスタイルにあった住宅を御提案させて頂きたいと思っています。
(散歩中に見つけた蔵の写真です。
Y邸が完成しましたら、HPで紹介させていただきますね。)
ところで、日本建築は軒を長く出すことが美しさとされている中で、どうして蔵には軒が出てないのか知ってますか。
少し前にテレビのクイズ番組で出題されてましたから見ておられましたか?
答えは、蔵 とはもちろん大切な物を保管する建物ですから、軒を出さないことで少しでも他の建物からの距離を広げて
火災の場合に延焼を防ぐためなんです。火災を防ぐために壁の厚みも他の建物に比べて厚いんですよ。
明日は、Y様と建築中の現場で外壁の打合せをさせていただく予定です。
もちろん蔵のイメージですから、白を基準にした色にはなりますが、色って微妙です。
いずれ外壁の選び方のお話もさせていただきますね。